相続税の納付が遅れた際にかかる延滞税|計算方法や注意点を解説
相続に関する手続きを進めていたら予想外に時間がかかってしまい、納付期限を過ぎてしまいそうであるということも少なくありません。
相続税の納付期限を過ぎてしまうと、延滞税が発生します。
延滞税は、納付が遅れた日数に応じて増加するため、対応が遅れるほど納税者にとっては大きな負担となります。
本稿では相続税の延滞税について、その発生条件、計算方法、及び注意すべきポイントについて詳しく解説します。
相続税の延滞税とは?いつから発生する?
相続税の延滞税は、相続税の納付期限を過ぎてから実際に相続税を納付するまでの期間にかかる追徴課税の一です。
相続税の納付期限は、相続が発生した日から10ヶ月以内と定められています。
そのため、相続から10ヶ月を経過した翌日から、自動的に延滞税が発生し、加算されていきます。
相続税の延滞税はどのくらいかかる?計算方法を解説
延滞税の計算方法は、「納付する金額×延滞税率」の計算式で求めることができます。
延滞税率は2種類存在し、令和5年においては2ヶ月以内までは年2.4%、2ヶ月以降は年8.7%の税率となっています。
延滞税率は毎年変動しており、2ヶ月以内の税率は最大で7.3%、2ヶ月以降は最大で14.6%の範囲で変動します。
このようにして延滞税の具体的な金額を算出することができます。
たとえば、令和5年において1,000万円の延滞がある場合は、2ヶ月以内なら24万円、2ヶ月以降なら87万円の延滞税が本来の納税額とは別にかかります。
相続税の延滞税における注意点
相続税の延滞税を納付する際にはいくつかの注意点があります。
まず、延滞税は納付遅延の期間に応じて金額が決定します。
そのため、遅延期間が長ければ長いほど大きくなるため、できるだけ早期の納付が重要です。
また、納付が遅れてしまうことがあらかじめわかる場合は早期に税務署への連絡を行っておくことも重要なポイントとなります。
延滞税自体の金額は変わりませんが、申告を行っていないことに対する未申告加算税などの追徴課税は自己申告によってその税率が減少します。
そのため、期限内に納付することが難しいとわかった場合はその旨の自己申告を税務署へと行い、追徴課税の金額を減らすことが重要です。
また、一括での支払いが難しい場合などは税務署へと相談して延納や分納が認められれば、負担を減らしながら支払うことが可能です。
相続税に関するお悩みは川合公認会計士・税理士事務所にご相談ください
川合公認会計士・税理士事務所には相続に詳しい税理士が在籍しております。
延滞税やその他の追徴課税と合わせた金額のシミュレーションをして欲しい、延滞税の負担が重く支払いが厳しいので対処法を相談したい、延滞税の発生までの残り期間が短いので相続について相談したいなど相続について気になることや疑問点がある方はお気軽に一度ご相談ください。