相続税のお尋ねが届くケースと対処法について解説
ご家族が亡くなった後に、税務署から「相続税についてのお尋ね」という文書が届くことがあります。
今回は、「相続税についてのお尋ね」が届くケースや、対応のポイントについて解説します。
相続税についてのお尋ねとは?
「相続税についてのお尋ね」とは、亡くなった方の財産について、相続税の申告が必要かを確認するために税務署から相続人へ送られる文書です。
具体的には、「相続税の申告要否検討表」などが同封されており、財産の概要や相続の状況について記入し返送することを求められるケースが多いです。
お尋ねが届く時期と背景
通常、お尋ねは相続発生後6~8か月が経過した頃に届きます。
これは、相続税の申告期限である相続開始後10か月を見据え、申告が必要な場合に早めに対応を促す意図があるためです。
ただし、申告期限を過ぎて数年後に届くこともあり、この場合は税務署が申告漏れや不正を疑っている可能性が高いため、より注意が必要です。
お尋ねが送られる基準
税務署は、被相続人が亡くなった事実を自治体等を通じて確認した後、財産状況を以下のような情報から把握し、一定以上の財産があると見込まれる場合にお尋ねを送ると考えられます。
- 過去の相続税申告書
- 生前の所得情報
- 不動産情報
お尋ねを受け取った場合の対処法
お尋ねを受け取った場合は、次のようなステップで対応することが推奨されます。
1. 財産の把握と申告要否の検討
相続税の申告は、相続財産が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合に必要です。
お尋ねが届いたからといって必ずしも申告が必要とは限りませんが、財産を正確に評価して判断し、必要に応じて申告を行います。
2. 回答を提出する
お尋ねに対する回答には法的義務はありませんが、提出する方が望ましいです。
無視した場合、税務署が疑念を深め、税務調査を実施する可能性が高まります。
3. 申告漏れがある場合の対応
申告が必要であるにもかかわらず期限を過ぎていた場合は、速やかに申告と納税を行い、
加算税や延滞税への対応を進める必要があります。
まとめ
「相続税についてのお尋ね」が届いた場合、冷静に財産の把握を行い、必要に応じて税務署への回答や相続税の申告を進めることが重要です。
不安がある場合は、税理士に相談することを検討してみてください。