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相続時精算課税制度を利用しても相続放棄をすることはできる?

相続というのは、誰でも一生に一度や二度は経験するものです。

相続に関する相談は多岐にわたりますが、「相続財産の中にプラスの財産だけではなくマイナスの財産も含まれており、相殺するとマイナスになる。このままだと負債も肩代わりする必要があるのだがどうしたらよいか」というご相談を頂くことがあります。

そのような際に検討することになるのが、「相続放棄」です。

ここでは「相続放棄」について確認しながら、「相続時精算課税制度」を利用していた場合の相続放棄についてもみていきましょう。

相続放棄とは

相続放棄とは、「被相続人の相続財産を一切相続しないこと」を指します。

民法上相続の方法は、相続放棄も含めて3つ定められています。

 

〇相続放棄

被相続人の相続財産を一切相続しないこと

 

〇単純承認

被相続人の相続財産を、全て無条件に承継すること(プラスの財産もマイナスの財産も)

 

〇限定承認

被相続人の財産状況が不明瞭なケースにおいて、一部の相続財産のみ相続すること

 

被相続人の財産状況を明らかにしたうえで、3つの方法のどれを選択することがベストかを考えることになります。

ただし、限定承認の場合は相続人全員のコンセンサスが必要になりますので、注意が必要です。

相続時精算課税制度

「相続時精算課税制度」は、贈与された財産の累計が2,500万円までは贈与税が発生しない制度です。

2,500万円を超えた部分は、一律20%の贈与税が発生します。

誰でも適用が認められるわけではなく、60歳以上の父母や祖父母(贈与者)から、18歳以上の子や孫(受贈者)に対して財産を贈与したケースで適用が可能です。

なお、贈与を受けた年の翌年315日までに書類を提出する必要があります。

相続時精算課税制度を利用していた場合の相続放棄

相続時精算課税制度を利用していた場合の、相続放棄についてみていきましょう。

例えば、相続時精算課税で贈与を受けた時点では被相続人のキャッシュに余裕があったが、なんらかの理由により被相続人に多額の債務がある場合には、相続人は、相続発生時において相続放棄をすることができるのか、相続税の納税義務はどのようになるのかというようなケースです。

 

相続放棄自体は、相続人自らの意思で選択する自由が保障されているため、生前に相続時精算課税の適用により贈与を受けていたとしても、それが相続放棄の障害になることはありません。

仮に被相続人に債務があったとしても、相続時精算課税の適用をして贈与された財産は、相続開始時点ですでに相続人の所有となっています。

そのため、被相続人の債権者等に対し、相続放棄をした相続人が返済義務を負うことはありません。

 

一方、相続税の納税義務については注意が必要です。

民法上は、相続放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされますが、相続税法上は、相続時精算課税により贈与を受けた財産は遺贈により取得したものとみなされます。

したがって相続放棄の手続きを行っていたとしても、相続税の納税義務がなくなることはありません。

相続に関するご相談は川合公認会計士・税理士事務所にご相談ください

相続放棄を検討する際には、相続時精算課税制度など関連する制度との兼ね合いも考える必要があります。

当事務所には相続に関する支援経験が豊富な会計士や税理士が在籍しております。

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