親族内事業承継のメリット・デメリットとは?
親族内事業承継は、経営者の子どもや親族に事業を引き継ぐ手法であり、日本における多くの企業で選ばれてきた歴史があります。
本記事では、親族内事業承継のメリットとデメリットを解説します。
親族内事業承継のメリット
以下で、親族内事業承継のメリットを確認していきましょう。
育成期間を確保しやすい
親族内での承継は、後継者の選定を早期に行うことができ、十分な準備期間を確保できる点がメリットとなります。
経営の基礎知識の習得や、他社での修行、自社内での段階的な昇進などを通じて、経営者としての能力を計画的に育むことが可能になります。
現経営者から直接、事業の理念や経営ノウハウを長い時間をかけて伝承できるため、引き継ぎ後の混乱を抑えやすいのもポイントです。
周囲の理解を得やすい
社内の従業員や古くからの取引先、金融機関などの関係者からの理解を得やすい点は、親族内事業承継のメリットとなります。
創業家が事業を継続するという事実は、企業文化の維持や安心感につながり、承継期における組織の動揺を防ぐ効果が期待できます。
親族内事業承継のデメリット
親族内事業承継のデメリットとして、以下のものが考えられます。
経営者としての資質がない場合がある
親族の中に、必ずしも経営者としての適性や資質を持った人物がいるとは限らないという点が、デメリットとなります。
本人が事業を引き継ぐ意欲を持っていなかったり、統率力や決断力に欠けていたりする場合、無理に承継を進めると業績の悪化を招くリスクがあります。
血縁にこだわるあまり、社内の優秀な人材や外部の第三者への承継という選択肢を狭めてしまう恐れも考慮しなければなりません。
株式の分散が発生する可能性がある
現経営者の財産において自社株が大きな割合を占めている場合、遺産分割に伴って株式が他の親族へ分散してしまうリスクがあります。
後継者以外の親族にも自社株が細分化されて相続されると、将来的な経営権の安定が損なわれ、株主総会などでの迅速な意思決定が妨げられる原因となります。
経営権の集中を図るためには、事前の遺言書作成や、他の資産の準備といった税務・法務の対策を行う必要があります。
まとめ
親族内事業承継は、計画的な後継者育成や関係者の理解獲得に優れる一方、適性の問題や自社株の分散といった特有の課題も抱えています。
自社の状況にあった親族内承継のプラン作成や、他の手法についても検討したい場合は、実務実績が豊富な税理士へ相談することをおすすめします。










