事業承継にかかる税金とは?承継方法別に解説
事業承継を行う際、実務的な負担と同時に、税務的な負担が生じます。
本記事では、事業承継にかかる税金について解説します。
事業承継にかかる税金
事業承継で発生する税金は、誰が引き継ぐか、そしてどのような方法で資産を移転させるかによって分類されます。
代表的な承継方法ごとに発生する税金の全体像を確認していきましょう。
親族内事業承継の場合
親族に事業を引き継ぐ場合、現経営者から後継者へ自社株や事業用資産を移転させる過程で税金が発生します。
移転の形態によって、以下の税金が課されます。
◼️贈与税
現経営者が存命中に、無償で株式や資産を後継者に譲り渡す場合に発生します。
◼️相続税
現経営者の死去に伴い、遺言や遺産分割協議によって後継者が資産を引き継ぐ場合に課されます。
◼️譲渡所得税
後継者が現経営者から時価で株式を買い取る場合には、売却益に対して現経営者に課税されます。
M&A・社内事業承継の場合
第三者への売却や、役員・従業員への承継を選択する場合、対価を伴う取引となるため、所得に対する税金が中心となります。
◼️譲渡所得税
現経営者が個人の立場で第三者や従業員に株式を売却した場合、売却利益に対して約20%の税金が課されます。
◼️法人税
経営者が所有する会社が子会社の株式を売却した場合、その譲渡益に対して法人税が課税されます。
◼️所得税
承継に合わせて経営者が退職金を受け取る際、退職所得として課税されます。
不動産移転が発生する場合
事業承継に伴い、自社ビルや工場などの土地・建物の名義を変更する際には、株式とは別に不動産特有の税金や費用が発生します。
◼️登録免許税
法務局で不動産の名義書き換えを行う際に納める税金です。
◼️不動産取得税
不動産を新しく取得した際に、都道府県から課される税金です。
ただし、相続による取得の場合は原則として非課税となります。
◼️印紙税
不動産の売買契約書などを作成する際に、書面に貼付して納税します。
まとめ
事業承継にかかる税金は、承継のルートや資産の種類によって多岐にわたり、事前の準備なしでは多額の税負担が生じる恐れがあります。
各税金の仕組みを正しく理解し、利用可能な税制優遇の活用なども視野に入れた長期的なシミュレーションが求められます。
自社の株式評価額を把握したい場合や、税負担を抑えた承継方法を選択したい際は、事業承継の実務経験が豊富な税理士へ相談することをおすすめします。










